2007年 12月 18日
マダム・シルヴィーの料理教室 ノエルメニュー |
パリは今年一番の寒さです。
ノエルまであと一週間。
この時期になるといつの間にか我が家の前の大通りにもイリュミネーションがついているのですが、今年は取り付ける気配が感じられません。
ちょっとがっかりしていたら、管理人さんが大きなツリーをアパートの入り口に飾ってくれました。
シルヴィーのサロンの片隅にも雪がかかったクリスマスツリー。
第1回目のノエルメニューの前日にミナコさん親子とともに飾り付けをしました。
一足お先にノエル気分です。
さて、シルヴィーのノエルメニューの教室は全部で5回、39人の方がご参加していただきましたが、
ストライキの期間にあたってしまった時もありましたが、皆さん早起きをして駆けつけてくださいました。
ほんとうにお疲れさまでした。
まずはいつものように、デザートからとりかかります。
ノエルといえばビュッシュ・ド・ノエルですが、シルヴィーが子どもの頃お母様と一緒に作った思い出のケーキ。
普段は作り慣れないこのケーキも、回を重ねるごとにシルヴィーの腕も味もアップしていきました。
ビスキュイとよばれるケーキの生地づくりで、偶然にも双子の卵にいくつもあたり、分量が思いのほか多くなったのが良い結果をもたらしました。
次の回から卵の分量を5個から7個に変更。
香りづけにヴァニラシュガーを加えます。
ふわっとまざりあった生地を天板に流します。
過熱時間は10分。焼き上がりました。
天板からはずし、生地を冷やし、オーブンシートを丁寧にはがします。
ラム酒の入ったシロップを生地にしみ込ませますが、参加者の皆さんにも少しづつ手伝っていただきました。
やり方も様々、性格がでます(笑)
バターをポマード状にするのが一仕事。
ショコラとカフェの2種類のバタークリームを作ります。
カフェのクリームはケーキの内側に塗って、くるくる一気に巻きます。
端を切り取って、切り株をのせます。
ショコラのクリームは外側に塗って、覆い尽くします。
フォークで木の筋をつけ、サンタさんの飾りをつけて冷蔵庫で冷やせばできあがり。
チョコレートクリームは冷やし固めるとより切り株のように。
次はメイン料理はピエロさんの特製 "鴨のコンフィのアッシ・パルマンティエ"
アッシ・パルマンティエは、フランスの家庭料理。本来はポトフで使った牛肉を細かく刻んだ(アッシ)の上に、マッシュポテトをのせ、チーズをかけてオーブンで焼いたもの。牛ひき肉を炒めて使うこともあります。
ピエロさんのアッシ・パルマンティエではお肉は鴨を、マッシュポテトのかわりにサツマイモを使います。
鴨のコンフィとは、鴨肉を鴨の脂で低温の80度程度でゆっくりと何時間もかけて煮たもの。教室では腿肉が12本も入った業務用の缶詰でしたが、2本、4本入りならフランスのスーパーでも気軽に手にはいります。
脂漬けになっていますので、ビニール手袋をはめて、骨や皮を取り除きます。
参加者の方にもチャレンジしていただきました。
見ているよりも案外大変な作業のようです。
今回のノエルメニューの教室では3組の親子さんがいらっしゃいましたが
11歳のお嬢さんから、割烹着姿が絵になるご年配の婦人まで、幅広い年齢層の方がご参加してくださいました。
そして殿方も参加です。
鴨の脂で刻んだエシャロットを炒め、たっぷりのキャトル・エピスを加え柔らかくなるまでさらに炒めます。
細かく裂いた鴨肉も加えてあたためます。
サツマイモは圧力鍋で蒸します。
鮮やかなオレンジ色のサツマイモはイスラエル産。
甘みも十分あって、日本のカボチャのような風味。
ホクホクのうちにマッシュし、クレームフレッシュを加えます。
グラタン皿にお肉、その上にサツマイモをのせます。
表面のチーズがほんのりこげて、美しい色に焼き上がりました。
そしてノエルといばフォワグラ。
この季節、フランス人には欠かせない食べ物です。
フォワグラは、鴨とガチョウの2種類ですが、鴨のフォワ(肝臓)を使いました。
生のフォワを調理しますが、一番大変な作業が神経を取り除くこと。
なるべく身を崩さないように丁寧に行います。
コニャック、貴腐ワイン、フルール・ド・セル、白コショウなどのマリネ液に浸し、
テレーヌ型に押し込みます。
フタをして、150度のオーブンで蒸すこと35分。
さめたら冷蔵庫で4、5日寝かせればできあがり。
付け合わせにはキノコのフリカッセ。
風味の強い、ブラウンマッシュルームも一部混ぜて使いました。
奥がキノコのフリカッセ。
手前は、タマネギのコンフィチュール(ジャム)。
2キロのタマネギをトロトロになるまで炒めて、ハチミツとフランボワーズのお酢で仕上げます。
お楽しみの会食です。
型から抜いたフォワグラをカット。
内側がほんのりローズ色で火の通り加減も完璧です。
お皿にフォワグラ、タマネギのコンフィチュール、キノコのフリカッセをもりつけ、パン・ドゥミのトーストと一緒にいただきます。
自家製のフォワグラとタマネギのコンフィチュールがベストマッチ!
鴨のコンフィはキャトルエピスの風味がきいてて、味のアクセントに。
サツマイモの甘さとぴったり。
ビュッシュ・ド・ノエルの切り口はきれいな渦巻き。
濃厚なバタークリームですが、素朴で懐かしい味。
すべてお腹いっぱいいただきました。
気がつけばパンの袋もノエル仕様でした。
今回もたくさんの出会いがありました。
札幌でご活躍のイラストレーターのももさん、
http://cafemomo.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/5_56ac.html
空でお仕事をされているちかさん、
http://ameblo.jp/jalchika/entry-10056727345.html
皆様ブログなどにアップしていただきありがとうございました。
またお会いできるの楽しみにしております。
今年の教室は12月15日をもって無事に終了いたしました。
来年度は1月15日(火)、22日(火)を予定しています。
《1月のメニュー》
スパイスとショウガ風味のレンズ豆のスープ
la soupe de lentilles aux épices et gingembre
ピエロ特製シュー・ファルシー
choux farci de Pierro
ヴァニラ風味のクレーム・ブリュレ リンゴのコンポート添え
crème brulée individuelle à la vanille et compote de pommes
オーヴェルニュ地方にご家族をもつピエロさんならではの地方料理を紹介してくださいます。
シルヴィーいわく、とてもおいしいのだとか。
寒い季節にピッタリのキャベツのお料理です。
お問い合わせ、ご予約はenrichirparis@hotmail.comまでお気軽にどうぞ。
12月22日から1月6日まではヴァカンス中につき、すぐに御返事ができない場合もございますのでご了承ください。ちなみにシルヴィーご夫妻はニューヨークで年末年始を過ごされるそうです。(キ)
Joyeux noël!
ノエルまであと一週間。
この時期になるといつの間にか我が家の前の大通りにもイリュミネーションがついているのですが、今年は取り付ける気配が感じられません。
ちょっとがっかりしていたら、管理人さんが大きなツリーをアパートの入り口に飾ってくれました。
シルヴィーのサロンの片隅にも雪がかかったクリスマスツリー。
第1回目のノエルメニューの前日にミナコさん親子とともに飾り付けをしました。
一足お先にノエル気分です。
さて、シルヴィーのノエルメニューの教室は全部で5回、39人の方がご参加していただきましたが、
ストライキの期間にあたってしまった時もありましたが、皆さん早起きをして駆けつけてくださいました。
ほんとうにお疲れさまでした。
まずはいつものように、デザートからとりかかります。
ノエルといえばビュッシュ・ド・ノエルですが、シルヴィーが子どもの頃お母様と一緒に作った思い出のケーキ。
普段は作り慣れないこのケーキも、回を重ねるごとにシルヴィーの腕も味もアップしていきました。
ビスキュイとよばれるケーキの生地づくりで、偶然にも双子の卵にいくつもあたり、分量が思いのほか多くなったのが良い結果をもたらしました。
次の回から卵の分量を5個から7個に変更。
香りづけにヴァニラシュガーを加えます。
ふわっとまざりあった生地を天板に流します。
過熱時間は10分。焼き上がりました。
天板からはずし、生地を冷やし、オーブンシートを丁寧にはがします。
ラム酒の入ったシロップを生地にしみ込ませますが、参加者の皆さんにも少しづつ手伝っていただきました。
やり方も様々、性格がでます(笑)
バターをポマード状にするのが一仕事。
ショコラとカフェの2種類のバタークリームを作ります。
カフェのクリームはケーキの内側に塗って、くるくる一気に巻きます。
端を切り取って、切り株をのせます。
ショコラのクリームは外側に塗って、覆い尽くします。
フォークで木の筋をつけ、サンタさんの飾りをつけて冷蔵庫で冷やせばできあがり。
チョコレートクリームは冷やし固めるとより切り株のように。
次はメイン料理はピエロさんの特製 "鴨のコンフィのアッシ・パルマンティエ"
アッシ・パルマンティエは、フランスの家庭料理。本来はポトフで使った牛肉を細かく刻んだ(アッシ)の上に、マッシュポテトをのせ、チーズをかけてオーブンで焼いたもの。牛ひき肉を炒めて使うこともあります。
ピエロさんのアッシ・パルマンティエではお肉は鴨を、マッシュポテトのかわりにサツマイモを使います。
鴨のコンフィとは、鴨肉を鴨の脂で低温の80度程度でゆっくりと何時間もかけて煮たもの。教室では腿肉が12本も入った業務用の缶詰でしたが、2本、4本入りならフランスのスーパーでも気軽に手にはいります。
脂漬けになっていますので、ビニール手袋をはめて、骨や皮を取り除きます。
参加者の方にもチャレンジしていただきました。
見ているよりも案外大変な作業のようです。
今回のノエルメニューの教室では3組の親子さんがいらっしゃいましたが
11歳のお嬢さんから、割烹着姿が絵になるご年配の婦人まで、幅広い年齢層の方がご参加してくださいました。
そして殿方も参加です。
鴨の脂で刻んだエシャロットを炒め、たっぷりのキャトル・エピスを加え柔らかくなるまでさらに炒めます。
細かく裂いた鴨肉も加えてあたためます。
サツマイモは圧力鍋で蒸します。
鮮やかなオレンジ色のサツマイモはイスラエル産。
甘みも十分あって、日本のカボチャのような風味。
ホクホクのうちにマッシュし、クレームフレッシュを加えます。
グラタン皿にお肉、その上にサツマイモをのせます。
表面のチーズがほんのりこげて、美しい色に焼き上がりました。
そしてノエルといばフォワグラ。
この季節、フランス人には欠かせない食べ物です。
フォワグラは、鴨とガチョウの2種類ですが、鴨のフォワ(肝臓)を使いました。
生のフォワを調理しますが、一番大変な作業が神経を取り除くこと。
なるべく身を崩さないように丁寧に行います。
コニャック、貴腐ワイン、フルール・ド・セル、白コショウなどのマリネ液に浸し、
テレーヌ型に押し込みます。
フタをして、150度のオーブンで蒸すこと35分。
さめたら冷蔵庫で4、5日寝かせればできあがり。
付け合わせにはキノコのフリカッセ。
風味の強い、ブラウンマッシュルームも一部混ぜて使いました。
奥がキノコのフリカッセ。
手前は、タマネギのコンフィチュール(ジャム)。
2キロのタマネギをトロトロになるまで炒めて、ハチミツとフランボワーズのお酢で仕上げます。
お楽しみの会食です。
型から抜いたフォワグラをカット。
内側がほんのりローズ色で火の通り加減も完璧です。
お皿にフォワグラ、タマネギのコンフィチュール、キノコのフリカッセをもりつけ、パン・ドゥミのトーストと一緒にいただきます。
自家製のフォワグラとタマネギのコンフィチュールがベストマッチ!
鴨のコンフィはキャトルエピスの風味がきいてて、味のアクセントに。
サツマイモの甘さとぴったり。
ビュッシュ・ド・ノエルの切り口はきれいな渦巻き。
濃厚なバタークリームですが、素朴で懐かしい味。
すべてお腹いっぱいいただきました。
気がつけばパンの袋もノエル仕様でした。
今回もたくさんの出会いがありました。
札幌でご活躍のイラストレーターのももさん、
http://cafemomo.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/5_56ac.html
空でお仕事をされているちかさん、
http://ameblo.jp/jalchika/entry-10056727345.html
皆様ブログなどにアップしていただきありがとうございました。
またお会いできるの楽しみにしております。
今年の教室は12月15日をもって無事に終了いたしました。
来年度は1月15日(火)、22日(火)を予定しています。
《1月のメニュー》
スパイスとショウガ風味のレンズ豆のスープ
la soupe de lentilles aux épices et gingembre
ピエロ特製シュー・ファルシー
choux farci de Pierro
ヴァニラ風味のクレーム・ブリュレ リンゴのコンポート添え
crème brulée individuelle à la vanille et compote de pommes
オーヴェルニュ地方にご家族をもつピエロさんならではの地方料理を紹介してくださいます。
シルヴィーいわく、とてもおいしいのだとか。
寒い季節にピッタリのキャベツのお料理です。
お問い合わせ、ご予約はenrichirparis@hotmail.comまでお気軽にどうぞ。
12月22日から1月6日まではヴァカンス中につき、すぐに御返事ができない場合もございますのでご了承ください。ちなみにシルヴィーご夫妻はニューヨークで年末年始を過ごされるそうです。(キ)
Joyeux noël!
by enrichirparis
| 2007-12-18 23:16
| 教室のレポート