2009年 09月 17日
マダム・シルヴィーの料理教室3月のメニューレポート |
波に乗ってきました!
いきなりご覧になられた方はなんのことはお分かりにならないかと思いますが、たまっておりました教室のレポートを立て続けにアップしております(苦笑)
3月はたくさんの旅行者の方にご参加していただき、またフランス情報サイトの『カイエ・ド・パリ』の荻野さんもお忙しいところ取材してくださったり、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。まだご覧なっていない方は是非ごちらもお読みいただけるとうれしいです。記事はこちらです。http://cahierdeparis.com/1_article_2125
旅行者にもお役立ちの情報満載ですので、『カイエ・ド・パリ』も是非ごらんください。
あらためて皆様に感謝申し上げます。
ということで、3月のメニューをレポートさせていただきます。
いつものようにデザートからスタートです。
シルヴィーさんが以前から紹介したがっていた、お袋の味のココナッツ風味のプリンです。
今回も驚きの調理法でした!
こちらは何の缶かお分かりになりますでしょうか?
日本ではあまり見かけない練乳の缶詰です。
フランスではlait concentré sucré といいますが、とっても甘い濃縮ミルクです。
一缶を全部つかます。
卵と牛乳、バニラシュガー、そしてココナツを加えてスタンバイ。
プリンの型はノエルの時にも使用したシャルロット型をつかいます。
型の中に砂糖とお水をいれて、直接火にかけて、いわゆるキャラメルを作ります。
型に直接キャラメルをつくる方法をみて、シャルロット型も欲しいアイテムに加わりました(笑)
固まらないうちに型全体にキャラメルをまわします。
そして先ほどの液体を型に流し込みます。
そしてこれが驚き!
水をはった圧力鍋にすっぽり入れます。
しかも強火で7分加熱です。
巣が立たないものかと心配してしまいましたが、、、。
出来上がりはのちほどということで、
粗熱がとれたら冷蔵庫で最低2時間冷やします。
プリンを冷やしている間に、メインはイタリア料理のオッソ・ブーコにとりかかります。
Wikipediaによるとイタリア語のオッソ・ブーコとは直訳すると「穴の開いた骨」だそうで、仔牛の骨付きスネ肉を調理中に骨の中央の骨髄が縮んで穴ができるためだそうです。
こちらが骨付きの仔牛の脛肉です。この骨髄のゼラチン質がオッソ・ブッコ独特の風味ととろみのもとなので、この部位でないといけないのだそうです。
お肉を切るのは至難の技ということで、お肉屋さんでオッソ・ブーコ用にといってあらかじめカットをしてもらうといいとのことです。
作り方はとてもシンプルです。
お肉に小麦粉をまぶして、オリーブオイルでソテーします。
またしてもこのボリュームに圧倒されました。
写真の香味野菜を刻んで、鍋に加えてさらに炒めます。
白ワインとブイヨンを加えてコトコト2時間煮込んだ状態がこちらです。
お肉もすっかり柔らかくなりました。
そこにオッソ・ブーコに欠かせないグラモレタと呼ばれるものをたっぷり加えて仕上げます。
グラモレタはレモンとオレンジの皮、パセリ、アンチョビを刻んで合わせたもの。
とてもさわやかな香りです。
アンリシールで紹介させていただいている民宿のマダムのフランソワーズさんからのアドバイスで、
乾燥トマトをさらに加えるとさらに風味が増すと聞き、後半の教室ではグラモレタに乾燥トマトを加えています。乾燥トマトなしで受講された方は是非お試しください。
余談になりますが、フランソワーズさんはイタリア系のフランス人で、とても気さくで明るいマダムです。年内は空きが少なくなってきましたが、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
そして前菜もイタリア風ということで、野菜のアンティパスティです。
平たくと言いますと、焼き野菜になりますが、
お手軽かつ美味ということで、我が家でもミナコ邸でもすでに定番メニューとなりました。
ナスやズッキーニは縦に薄切りにします。
タマネギとパプリカは太めの千切りに。
そしてココがポイント、クッキングシートを天板に敷きます。
その上に野菜たちを並べていきます。
ローリエやタイムなどのハーブや、グロ・セル(粗塩)をたっぷりふりかけ、オリーブオイルをかけたらオーブンへ。
グリル位置で、強火で短時間で焼き上げます。
見張りながら、焼き色がついたらひっくり返します。
シルヴィーさんのお宅のオーブンは引き出しタイプなので、この作業がとても楽なのですが、我が家のオーブンは熱い天板を引き出さないとできないので、やや困難。どうぞ火傷にご注意ください。
焼き上がったものからお皿に盛りつけ、冷まします。
暑い日は冷蔵庫で冷やしていただいてもOKです。
たくさんつくって作り置きができるのがいいですね。
そしていよいよ会食です。
バルサミコ酢のドレッシングをかけたサラダとともに盛りつけます。
お好みで、モッツァレラチーズを添えてもおいしいです。
たっぷりいただけば、これだけで十分ランチの一品になります。
シンプルな料理だけに素材の良さが重要になりますが、旅行者の方にはフランスの野菜の美味しさを実感していただけたメニューだったともいます。
グリルの香ばしさと野菜の自然の甘みがくせになる一品です。
またクッキングペーパーを敷いているので、後片付けもとても楽なのです。お忙しい奥様方に是非お勧めです。
オーソ・ブーコの盛りつけです。
こちらは乾燥トマトが入ったものです。
色もさらに鮮やかになりました。
肉料理の盛りつけはピエロさんに。
タリアテーレのパスタを添えていただきました。
随の部分はトロッとしていていかにも栄養がありそうなこってりとしたお味。
ナイフでつついて骨からだしてパンにつけていただきました。
お肉もとても柔らかく、こちらも見た目の予想に反して、案外さっぱりしたお料理でした。
グラモレタがやはり決め手でしょうか。
何年も前にミラノでオーソ・ブーコいただいた記憶があるのですが、そのときはトマトと煮込んであってもっとこってりした印象でした。
ちょっと調べてみましたら、オッソ・ブーコはトマトがイタリアに伝来する前からあったそうなので、古いレシピにはトマトが入っていないそうです。
トマトがはいっていないのが元祖のようです。
そしてデザートのプリンですが、冷やし固まったところで、ひっくりかえしてお皿に乗せました。
ちなみにフランス語ではプリンのことをCrème renversée 、”ひっくりかえしたクリーム”とそのまま名付けられています。
例の調理法で、巣がたっていないか心配だったのですが、ホラこの通り、実になめらかなプリンになりました。ココナツは軽いので表面にかたまり、お皿に盛ったときは下のほうに集まっています。味も日本のプリンがなつかしくなるような素朴でほっとするお味でした。
実は圧力鍋の水が足りなくて、鍋が焦げて失敗したこともございました。
また冷やす時間がたりなくて、かなり甘ーく感じた時もございましたが、私の好みで申し上げますと
練乳だけの砂糖の量だけで十分かなというかんじです。
なんで巣がたたないのかお分かりの方がいらっしゃいましたら是非おしらせいただけるとうれしいです。気になります、、、、。
今回のメニューは作り置きができるので、寸前になって慌てる私にはもってこいのメニューでした。
いつもお客様がいらしても調理していいて、いまだに納得のいくもてなしが出来た試しがないのですが、心にも時間にも余裕をもって、こちらのメニューにもいつかチャレンジしてもみたいと思っています。
4月のレポートも追ってアップしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
教室や民宿の御申し込み、お問い合わせはenrichirparis@hotmail.comまでお気軽にどうぞ。
宿題はまだ半分以上もありますね。
4月以降ご参加してくださったお客様、もう少し待ち下さい。
どうぞよろしくお願いいたします(キ)
いきなりご覧になられた方はなんのことはお分かりにならないかと思いますが、たまっておりました教室のレポートを立て続けにアップしております(苦笑)
3月はたくさんの旅行者の方にご参加していただき、またフランス情報サイトの『カイエ・ド・パリ』の荻野さんもお忙しいところ取材してくださったり、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。まだご覧なっていない方は是非ごちらもお読みいただけるとうれしいです。記事はこちらです。http://cahierdeparis.com/1_article_2125
旅行者にもお役立ちの情報満載ですので、『カイエ・ド・パリ』も是非ごらんください。
あらためて皆様に感謝申し上げます。
ということで、3月のメニューをレポートさせていただきます。
いつものようにデザートからスタートです。
シルヴィーさんが以前から紹介したがっていた、お袋の味のココナッツ風味のプリンです。
今回も驚きの調理法でした!
こちらは何の缶かお分かりになりますでしょうか?
日本ではあまり見かけない練乳の缶詰です。
フランスではlait concentré sucré といいますが、とっても甘い濃縮ミルクです。
一缶を全部つかます。
卵と牛乳、バニラシュガー、そしてココナツを加えてスタンバイ。
プリンの型はノエルの時にも使用したシャルロット型をつかいます。
型の中に砂糖とお水をいれて、直接火にかけて、いわゆるキャラメルを作ります。
型に直接キャラメルをつくる方法をみて、シャルロット型も欲しいアイテムに加わりました(笑)
固まらないうちに型全体にキャラメルをまわします。
そして先ほどの液体を型に流し込みます。
そしてこれが驚き!
水をはった圧力鍋にすっぽり入れます。
しかも強火で7分加熱です。
巣が立たないものかと心配してしまいましたが、、、。
出来上がりはのちほどということで、
粗熱がとれたら冷蔵庫で最低2時間冷やします。
プリンを冷やしている間に、メインはイタリア料理のオッソ・ブーコにとりかかります。
Wikipediaによるとイタリア語のオッソ・ブーコとは直訳すると「穴の開いた骨」だそうで、仔牛の骨付きスネ肉を調理中に骨の中央の骨髄が縮んで穴ができるためだそうです。
こちらが骨付きの仔牛の脛肉です。この骨髄のゼラチン質がオッソ・ブッコ独特の風味ととろみのもとなので、この部位でないといけないのだそうです。
お肉を切るのは至難の技ということで、お肉屋さんでオッソ・ブーコ用にといってあらかじめカットをしてもらうといいとのことです。
作り方はとてもシンプルです。
お肉に小麦粉をまぶして、オリーブオイルでソテーします。
またしてもこのボリュームに圧倒されました。
写真の香味野菜を刻んで、鍋に加えてさらに炒めます。
白ワインとブイヨンを加えてコトコト2時間煮込んだ状態がこちらです。
お肉もすっかり柔らかくなりました。
そこにオッソ・ブーコに欠かせないグラモレタと呼ばれるものをたっぷり加えて仕上げます。
グラモレタはレモンとオレンジの皮、パセリ、アンチョビを刻んで合わせたもの。
とてもさわやかな香りです。
アンリシールで紹介させていただいている民宿のマダムのフランソワーズさんからのアドバイスで、
乾燥トマトをさらに加えるとさらに風味が増すと聞き、後半の教室ではグラモレタに乾燥トマトを加えています。乾燥トマトなしで受講された方は是非お試しください。
余談になりますが、フランソワーズさんはイタリア系のフランス人で、とても気さくで明るいマダムです。年内は空きが少なくなってきましたが、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
そして前菜もイタリア風ということで、野菜のアンティパスティです。
平たくと言いますと、焼き野菜になりますが、
お手軽かつ美味ということで、我が家でもミナコ邸でもすでに定番メニューとなりました。
ナスやズッキーニは縦に薄切りにします。
タマネギとパプリカは太めの千切りに。
そしてココがポイント、クッキングシートを天板に敷きます。
その上に野菜たちを並べていきます。
ローリエやタイムなどのハーブや、グロ・セル(粗塩)をたっぷりふりかけ、オリーブオイルをかけたらオーブンへ。
グリル位置で、強火で短時間で焼き上げます。
見張りながら、焼き色がついたらひっくり返します。
シルヴィーさんのお宅のオーブンは引き出しタイプなので、この作業がとても楽なのですが、我が家のオーブンは熱い天板を引き出さないとできないので、やや困難。どうぞ火傷にご注意ください。
焼き上がったものからお皿に盛りつけ、冷まします。
暑い日は冷蔵庫で冷やしていただいてもOKです。
たくさんつくって作り置きができるのがいいですね。
そしていよいよ会食です。
バルサミコ酢のドレッシングをかけたサラダとともに盛りつけます。
お好みで、モッツァレラチーズを添えてもおいしいです。
たっぷりいただけば、これだけで十分ランチの一品になります。
シンプルな料理だけに素材の良さが重要になりますが、旅行者の方にはフランスの野菜の美味しさを実感していただけたメニューだったともいます。
グリルの香ばしさと野菜の自然の甘みがくせになる一品です。
またクッキングペーパーを敷いているので、後片付けもとても楽なのです。お忙しい奥様方に是非お勧めです。
オーソ・ブーコの盛りつけです。
こちらは乾燥トマトが入ったものです。
色もさらに鮮やかになりました。
肉料理の盛りつけはピエロさんに。
タリアテーレのパスタを添えていただきました。
随の部分はトロッとしていていかにも栄養がありそうなこってりとしたお味。
ナイフでつついて骨からだしてパンにつけていただきました。
お肉もとても柔らかく、こちらも見た目の予想に反して、案外さっぱりしたお料理でした。
グラモレタがやはり決め手でしょうか。
何年も前にミラノでオーソ・ブーコいただいた記憶があるのですが、そのときはトマトと煮込んであってもっとこってりした印象でした。
ちょっと調べてみましたら、オッソ・ブーコはトマトがイタリアに伝来する前からあったそうなので、古いレシピにはトマトが入っていないそうです。
トマトがはいっていないのが元祖のようです。
そしてデザートのプリンですが、冷やし固まったところで、ひっくりかえしてお皿に乗せました。
ちなみにフランス語ではプリンのことをCrème renversée 、”ひっくりかえしたクリーム”とそのまま名付けられています。
例の調理法で、巣がたっていないか心配だったのですが、ホラこの通り、実になめらかなプリンになりました。ココナツは軽いので表面にかたまり、お皿に盛ったときは下のほうに集まっています。味も日本のプリンがなつかしくなるような素朴でほっとするお味でした。
実は圧力鍋の水が足りなくて、鍋が焦げて失敗したこともございました。
また冷やす時間がたりなくて、かなり甘ーく感じた時もございましたが、私の好みで申し上げますと
練乳だけの砂糖の量だけで十分かなというかんじです。
なんで巣がたたないのかお分かりの方がいらっしゃいましたら是非おしらせいただけるとうれしいです。気になります、、、、。
今回のメニューは作り置きができるので、寸前になって慌てる私にはもってこいのメニューでした。
いつもお客様がいらしても調理していいて、いまだに納得のいくもてなしが出来た試しがないのですが、心にも時間にも余裕をもって、こちらのメニューにもいつかチャレンジしてもみたいと思っています。
4月のレポートも追ってアップしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
教室や民宿の御申し込み、お問い合わせはenrichirparis@hotmail.comまでお気軽にどうぞ。
宿題はまだ半分以上もありますね。
4月以降ご参加してくださったお客様、もう少し待ち下さい。
どうぞよろしくお願いいたします(キ)
by enrichirparis
| 2009-09-17 18:39
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